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学校経営大賞第4回/「学校力」を高める学校経営の創造─キャリア発達を中心にした体験活動による学校活性化

ENTRY No.3 2010年6月号

前奈良県王寺町立王寺南中学校長 柿本篤子

「校長は合唱団や管弦楽団の指揮者のようなものだ」と言われる。確かなビジョンをもち意図的に人材育成の仕掛けを組み込んだ学校経営のもと、新たなハーモニーを奏でた。

学校経営の創造(学校活性化への道)

①組織力を高める
校長の学校経営方針をグランドデザインに示し、教員個々の目標を教育目標に向けてベクトルを合わせた。「前例に善例なし」を合い言葉とし、教員の固定概念打破を目指した。改善に苦労はつきものであるが、生徒の喜びや満足感、成長した姿が見えたとき、教員はやりがいを感じモチベーションを高める。そして次の新たな取組みを生み出し、校内体制を機能させる言動力になると確信している。
そのためには、組織づくりの三原則(教員の共通理解、協働意欲、コミュニケーション)が機能しなければならない。そこで、ミドルリーダーを育成するため、週1回「学年主任会」を行い、指導力を高めるための支援や助言を行った。生徒の実態や各学年の取組計画の検討、活動結果の成果や課題分析、改善方法について話し合った。また、生徒指導については、常に危機意識をもってきめ細かく生徒と関わり、厳しく暖かい積極的な生徒指導を徹底した。分掌の各部会にも参加し助言した。
これらの会議を通して、教員の課題業績や文脈的業績等を知ることができ、教員一人ひとりの能力や適性を理解し、賞賛したり、助言や支援したりすることができ有効であった。
②教師力を高める
○「Educational information」の発行
教員の教育観の変容や意識改革を目標に、教職員向けに通信を週1〜2回発行した。
・国や県、教育委員会等の動向や新情報
・授業や生徒指導等における指導のポイント
・学校改善、意識改革に役立つ情報等を掲載
○「フレッシュ研修」(F研)
任意参加で金曜日の夜に実施。(年間5回)
○個別面談と授業参観(自己申告評価の活用)
5月と2月は、1人約1時間個別面談を実施。また、日々1〜2回全学級の授業を短時間ずつ参観して回った。自分の目で授業や仕事ぶりを見て、各教職員の努力を認め・励まし、時にはともに考える。適度な緊張感と双方向の関わりや絆が生まれた。
③学校環境の整備
「環境は人をつくる」と言われるように、美しい学校を目指し、年中花いっぱいの学校を心がけ、学びの場としての環境づくりを大切にしてきた。教育目標やスローガンの看板を掲げ、教育目標への認識を高め、校内各階には美術・書道等の生徒作品、調べ学習、読書郵便、体育の種目別ランキング表、行事や体験活動等の写真を掲示し、生徒たちの学ぶ意欲を高めた。食育や進路、保健、生徒会には季節感があり興味関心が高まる内容を求めた。
④学校評価の活用
学校評価システムを確立し、全教育活動をマネジメントサイクルのPDCAに沿って実施した。活動後や学期末には生徒・保護者・地域住民・教職員を対象にしたアンケート等による客観的データを参考に課題を明確にし、学校経営や教育活動の見直しを行った。次の5点は、学力向上に取り組んだ改善例である。
○毎時目標提示。ノート指導・家庭学習の工夫
○形成的評価や授業評価を活用した指導改善
○各教科領域等の全体計画表とシラバス配布
○定期考査範囲表に学習方法を明記(2週前配布)
○全教員が研究授業公開(いつでも誰でも参観)
⑤開かれた学校づくり
○「王南中通信」の発行(年間66号)
生徒たちの活動を通信にして、自治会掲示板、バス停、スーパー等34箇所に掲示
○ホームページ、町機関誌(月刊)に掲載
○学校支援地域本部事業の設立
コーディネーターが主体となって、学校支援ボランティア(学習、キャリア教育、生徒会活動、読書活動、園芸、学習環境、学芸、広報部門別の支援活動)に協力していただいた。教員にはサポートするマンパワーを、ボランティアの方々は中学生との触れ合いから元気パワーをお互いにもらうことができ、地域とともに歩む学校になっていった。

「触れ合い・磨き合い・響き合い」活動

には、学力だけでなく、社会性を身に付けることが最も大切であると実感した。そこで、活動テーマ「触れ合い・磨き合い・響き合い」を基盤に、キャリア教育の体系化を図りながら、自己有用感や自己効力感を培う感動の体験活動に重点を置き元気な学校を目指した。
①触れ合い【自然・人・もの・社会と関わる活動】
○海洋体験・福祉体験・職場体験・交流体験(幼稚園児・高齢者・トップアスリート等)、「人権学習講演会」では、様々な人々の生き方や考え方、感じ方に触れ、自分を見つめ直し、将来を考える機会になった。
○「南中ギャラリー」は、地域住民の木工や折り紙、絵画等の芸術作品を展示(年間5回)。
○「教育相談週間」全生徒が担任と面談。
②磨き合い【知力・体力・心(感性)を磨く活動】
○全教育活動において「読む・書く・聞く・話す」等の伝える力、発表する力を育成。
○全校スピーチ(年間1人1回以上、全校生の前で自分の思いを語る。または特技を披露
○読書活動(朝読、月1回読み聞かせ等)
○「王南中式清掃」(後ずさり式拭き掃除)県教育委員会から表彰
○体力向上の取組みでは「元気な大和っ子を育む学校表彰」知事賞受賞
③響き合い【感動を大切にした実践活動】
○文化祭での学級劇や体育大会での組立・創作ダンス、幼・小連携、音楽会等での発表。
○生徒会活動(挨拶運動、エコキャップ運動)
教師が「これでいい」と現状に満足すると、低下していく。生徒は教師の熱意と行動力で変わる。「すべては生徒のために」を合言葉に、常に向上心をもち続けていきたい。

(学校規模)
生徒数177名/教職員数21名(平成23年3月1日現在)

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