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学校経営大賞第4回/夢に向かって、心豊かにたくましく成長する子どもたちを育てたい──「子どもたちが通いたい学校」「保護者が通わせたい学校」「地域が誇れる学校」を目指して

ENTRY No.8 2011年2月号

千葉県松戸市立東部小学校長 鵜沼 豊

校長の職務とは? 教育の管理、施設の管理、教職員の管理……、色々あるが、私は学校という組織の針路を定め、舵取りをする役割が最も重要な仕事であると考えている。教職員は毎日多忙な日常を送っている。学校の針路である学校教育目標など普段はほとんど意識することはないだろう。だからこそ校長は常に理想を高く掲げ、理想の実現のために広い視野に立ち、教職員の力が同じ方向に向くように舵取りをしていくことが学校の組織力を高め、信頼される学校の実現につながると確信している。

地域の発展に貢献できる学校経営

昨年、24年ぶりに東部地区の学校に戻ってきた。赴任した初日に、校長室で私は教職生活に大きな影響を与えた少女のことを思い出していた。その少女が勇気を振り絞って書いてくれた、私の教育実践を批判した手紙の内容を今でもよく覚えている。この事件? が、教育は一方的な教え込みではなく、共に育つ活動であることを私に気づかせてくれた。
私が中学校の初任教員として赴任した30年前、この地区はのどかな田園風景だったが、鉄道の開通により高層マンションや宅地開発が進み、大きく変貌を遂げていた。しかし、地域の人たちの素朴さ、学校に対する厚情は全く変わることなく受け継がれ、私を旧知の友のように温かく迎え入れてくれた。
私は校長として思い出深いこの地区の学校に赴任できたことに感謝している。保護者や地域に住む教え子の声援を受けながら学校経営ができることは教師冥利に尽きるといっても過言ではない。「地域が誇れる学校」をスローガンの一つに掲げ、地域の発展に貢献できる学校経営を進めている。特に意識していることは、組織としての一体感を作り出すことと組織の弱点を補完するシステムの構築である。

組織としての一体感を作り出す

校務分掌組織の再編

学校の校務分掌は業務内容による編成が主である。しかし、これでは自分たちの業務が学校教育目標の実現のためにどのような役割を担っているのか意識することが難しいので、学校教育目標に直結したものに再編成した。

重点のマニフェスト化

学校教育目標や重点はどこの学校でもあるが、それをどのように具体化するのかという点になると、明確になっていない場合が多い。そこで、5つの重点を各学年でどのような方法で迫るのかを明らかにし、これを私たちの「5つの約束」「重点のマニフェスト」という形で保護者にも配布した。この取組みは教員の目標申告や年度末の保護者アンケートにも反映され、経営改善にたいへん役立っている。

リーダーの思いを伝える

学校では、校長が自分の教育に対する思いや考えを伝える場は意外なほど少ない。教員との一体感を作り出すため、校長通信として「校長室の扉」を毎週発行してきた。教育に対する私の考えや教育の動向、社会の情勢、学校の中で気がついたことなど内容は種々雑多であるが、こちらの考えを理解してもらうという点では成功していると感じている。また校長は結構細かいところを見ているのだというアピールの場にもなっている。

弱点を補完するシステムの構築

小・中学校の連携推進

学力の充実、向上は本校の重点課題である。小学校の弱いところは子どもたちの出口を意識しづらいことである。中学校と連携することにより、自分たちの教えた子どもたちが中学校でどのように変容するのか、その先の進路はどんな現状なのかなどを、交流を通して学ぶこと、さらに学力の互いの状況を確認し、これから取り組まなければならないことを共有することをねらいに、近隣の中学校1校小学校2校による連携の組織を作り、教員の交流、研修を進めている。

教科担任制の導入

教員の大量退職時代を迎え、本校でも若手教員だけで6学年を組むことになった。そこで生徒指導上の対応を考え、学年全員で学年の子どもたちを見ていくのだという体制づくりのために、学年内教科担任制を始めた。このことは結果として、各教員の専門性を生かした指導が可能となり、より質の高い授業づくりに貢献している。また、教材研究の時間が削減できるので、子どもたちと向き合う時間の確保にも効果的に働いている。
校長として2年が過ぎようとしている。子どもたちの安心、安全は学校経営を進めていく上では最も配慮しなければならないことであるが、そのことにのみ拘泥していてはミニマムな教育になってしまう。校長には「学校経営を楽しむ」ゆとりと、自校の実態に応じた大胆な改革・改善を進める勇気と決断力、そしてリーダーシップが求められていると強く感じている。

(学校規模)
生徒数716名/教職員数46名(平成22年5月1日現在)

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